- 中小企業経営者100人を対象にした調査で、AI検索の認知率は90%と高い一方、対策に着手済みはわずか3%(フィアール調べ)。
- さらに91%が「自社がAIにどう表示されているか」を確認したことがないという結果も。
- 対策できない理由の1位は「対策方法を知らなかった」31%――費用ではなく情報格差が壁になっている。
- Ahrefsの調査では、AIは「網羅的な大手サイト」より「特定の質問に結論から明確に答えている」専門性の高いページを引用する傾向がある。
- まずは無料でできる「自社の見え方チェック」と、費用をかけずに始められる3つの書き直しから。
「ChatGPTで自社の会社名や商品名を検索したことがありますか?」と聞かれて、即答できる中小企業の経営者は多くありません。検索エンジンの順位(SEO)はこれまで多くの会社が意識してきましたが、ChatGPTやGeminiのようなAIが答えを作るときに「自社が引用されるかどうか」まで確認している会社はまだ少数派です。この記事では、中小企業経営者を対象にした実態調査と、AIがどんなサイトを引用元に選んでいるかを分析した調査データをもとに、なぜ差が生まれているのか、そして何から始めればよいのかを整理します。
① 認知90%・着手わずか3% ―― 数字が示す大きなギャップ

マーケティング支援を手がけるフィアール株式会社が中小企業・個人事業主の経営者100人を対象に実施した「AI検索」実態調査によると、AI検索の存在を「知っている」と答えた人は90%にのぼりました。ところが、実際にAI検索への対策に「着手済み」と答えた人はわずか3%、「検討中」を合わせても1割程度にとどまっています。認知はほぼ全員に広がっているのに、行動に移せている会社は圧倒的に少ない――このギャップこそが、今の中小企業を取り巻く現実です。さらに同調査では、91%が「自社がAI検索でどう表示されているか確認したことがない」と回答しており、多くの会社が「見られているかどうかすら分からない」状態のまま日々の業務を続けていることがうかがえます。
② なぜ動けないのか ―― 壁は「費用」より「情報がないこと」

同じ調査では、AI検索対策が「未着手」または「検討中」の理由も尋ねています。最も多かったのは「対策方法を知らなかった」31%で、次いで「優先度が低い」29%、「効果が分からない」23%と続きました。「費用が高い」「手間がかかる」といった理由よりも、そもそも何をすればいいか分からないという情報不足が最大の壁になっている点が特徴的です。加えて、今後のAI検索対策に「前向き」と答えたのは24%にとどまり、「あまり関心がない」が60%を占めました。関心そのものが低いというより、「何をすれば良いか分からないまま関心を持ちようがない」という状態に近いと読み取れます。
③ AIはどんなサイトを引用先に選んでいるのか

SEOツールを提供するAhrefsが公開した「AI検索が引用するドメイン」の分析によると、AIに引用されやすいサイトにはいくつかの共通点があります。まず、YouTubeやWikipedia、PR TIMESのように「誰が発信したか」が明確なプラットフォームが引用されやすい傾向。また日本語のクエリでは、note.comやameblo.jpのように「読める日本語コンテンツの量と質」が評価されているサイトも複数のAIで引用されているといいます。もう一つの重要な傾向が、AIは「網羅的に書いてある大手サイト」より「特定の質問に明確に答えている専門サイト」を引用しやすいという点です。冒頭で結論を述べ、誰が・どんな根拠で書いているかが分かる構成――いわゆる「結論ファースト」かつ執筆者や実績が明確なページが、AIにとって「引用しやすい情報源」として選ばれやすくなります。
④ まず無料でできる「自社の見え方チェック」

対策の第一歩は、費用をかけずに今すぐできます。ChatGPTやGeminiに、「(自社の業種)+(地域名) おすすめ」「(自社名)とは」「(自社の商品・サービス名)の特徴」といった、お客様が実際に打ちそうな質問をそのまま入力してみるだけです。自社が挙げられなければ「見えていない」ということが分かりますし、挙げられていても古い情報や事実と異なる内容が書かれているケースもあります。前述の調査で91%が「確認したことがない」と回答していたことを踏まえると、この作業自体が多くの会社にとって初めての一歩になるはずです。まずは自社の状態を知ることから始めてください。
⑤ 費用をかけずに始められる3つの書き直し

自社の見え方を確認したら、次は既存ページを少し書き直すだけの対応から始められます。
(1)ページの冒頭を結論から書く。「〇〇でお困りの方へ、結論はこうです」と先に答えを示し、詳しい説明を後に続ける構成にします。
(2)「誰が」「どんな実績で」書いているかを明記する。会社概要や執筆者情報のページに、事業年数や実績件数など、根拠になる情報を具体的に書きます。
(3)よくある質問に一問一答形式で直接答える。お客様から実際に聞かれる質問をそのまま見出しにして、その直下に結論を書く「FAQ形式」のページは、AIにとって最も引用しやすい形の一つです。
どれも新しいツールの導入や外部委託は不要で、既存ページの手直しから着手できます。
- フィアール株式会社「中小企業の経営者100人に聞いた『AI検索』実態調査|9割が認知も対策はわずか3%、91%が自社のAI表示を未確認」(value-press・2026年)https://www.value-press.com/pressrelease/375973
- Ahrefs「AI検索が引用するドメイン TOP10【2026年4月最新版】」https://ahrefs.com/blog/ja/brand-radar-top-10-cited-domains-2026-update/
Office Nの考え ― 「知らなかった」をなくすところから

今回の調査で最も印象的だったのは、対策が進まない理由の1位が「効果がない」でも「費用が高い」でもなく、「対策方法を知らなかった」だったことです。つまり、正しい情報にたどり着ければ、動ける会社は少なくないということでもあります。AI検索対策は、特別な予算やシステム導入がなくても、既存ページの書き方を見直すところから始められます。
Office Nは、全国の中小企業・個人事業主に向けて、AI活用・DX化・AIネイティブなWeb制作をワンストップでご支援しています。「自社がAIにどう見えているか、一度確認したい」という段階からでもお気軽にご相談ください。押し売りはしません。まずは無料の見え方チェックから始めてみてください。
