- Googleの検索結果の一番上に、AIが自動でまとめた“答え”が表示されるようになり、利用者がサイトを開かずに済むケースが増えています。
- 複数の海外調査で、AIのまとめが出ると検索1位でもクリックが大きく減る傾向が報告されています(SISTRIX・Ahrefs・Pew Research)。
- 接点が検索“一本”になりがちな中小企業ほど影響が大きいため、早めの立て直しが有効です。
- やることは2つ。①AIに引用される情報源になる(AIO)、②メール・紹介・リピートなど“自前のチャネル”を1つ育てる。
「検索してもらえているはずなのに、ホームページへのアクセスがなぜか減ってきた」——最近、そんな実感をお持ちの中小企業・個人事業主の方が増えています。原因のひとつが、Google検索そのものの“かたち”が変わってきたことです。
この記事では、いま検索で何が起きているのかを数字とともにやさしく整理し、静岡県富士市で中小企業のIT・集客支援をしている Office N の目線で、「では、うちは何をすればいいのか」を具体的にお伝えします。むずかしい専門用語は、そのつど言い換えながら進めます。
「検索したのに、サイトに来てくれない」——いま検索で起きていること
Googleで何かを検索すると、検索結果の一番上に、AIが自動でまとめた“答え”が表示されるようになりました。Googleではこれを「AIによる概要(AIオーバービュー/英語では AI Overviews)」と呼びます。裏側で使われているのは、GoogleのAI「Gemini(ジェミニ)」です。
便利になった一方で、利用者にとっては「わざわざサイトを開かなくても、その場で答えがわかる」状態になりました。つまり、検索結果に自社サイトが表示されても、クリックされずに素通りされることが増えているのです。
数字で見る“クリック離れ”

これは感覚の話ではありません。複数の調査で、同じ傾向が数字として表れています。代表的な3つを見てみましょう。
いずれも「AIが検索結果で答えを出すほど、そこから先のサイトへのクリックは減る」という方向を示しています。1位に表示されても、以前ほどはクリックされない——それが、いま起きている変化です。
なぜ“中小企業ほど”影響が大きいのか
大きな会社は、検索以外にもお客様との接点をたくさん持っています。テレビCM、名前で直接検索されるブランド力、SNSの大量のフォロワー、店舗網、広告予算……。検索からのアクセスが多少減っても、ほかの入り口でカバーできます。
いっぽう中小企業や個人事業主は、「検索でホームページに来てもらう」という一本の道に集客を頼りがちです。だからこそ、その入り口が細くなる影響を、まっすぐ受けてしまいます。ここが、今回の変化で見落とせないポイントです。
立て直し方①:「検索順位で勝つ」から「AIに引用される」へ

これまでのSEO(検索エンジン最適化)は、「検索結果で上位に表示されること」がゴールでした。AIが答えをまとめる時代には、ここに新しいゴールが加わります。それが、「AIが答えをつくるときに、引用元・参照元として自社の情報を選んでもらうこと」です。
この考え方は、専門的には AIO(AI最適化)/GEO(生成エンジン最適化)/LLMO などと呼ばれます。むずかしそうに聞こえますが、やることの本質はシンプルです。
- 答えをハッキリ・具体的に書く:あいまいな表現を避け、質問にまっすぐ答える。
- 情報を整理する:見出し・箇条書き・表を使い、AIにも人にも読みやすく。
- 「誰が書いたか」を示す:実名・肩書き・経歴で、情報の信頼性を伝える。
- 自社ならではの一次情報を載せる:独自のデータや、現場の実例など“ここにしかない情報”。
要するに、「AIが“この会社の情報は正確で引用しやすい”と判断できるページ」を少しずつ増やしていく、ということです。難しく考えず、まずは自社が一番くわしいテーマから始めれば十分です。
立て直し方②:アルゴリズムに左右されない“自前のチャネル”を1つ持つ

立て直し方①が「検索という土俵での戦い方を変える」話だとすれば、もう一つ大切なのが、「検索やAIのルール変更に振り回されない、自分の手元にある接点」を育てることです。
GoogleやAIの仕組みは、こちらの都合とは関係なく変わります。そのたびにアクセスが増えたり減ったりするのを避けるには、「他社のプラットフォームに預けていない、お客様との直接の接点」を持っておくのが強い。代表的なのが次の3つです。
- メールリスト(メルマガ・LINE公式アカウントなど):一度つながれば、検索を通さずこちらから直接お届けできます。
- 紹介・口コミ:既存のお客様やパートナーからの紹介は、そもそも検索を経由しません。
- リピート・ファン化:一度利用してくれた方にまた来てもらう仕組み。新規を追い続けるより手堅い土台になります。
どれも派手ではありませんが、アルゴリズムに左右されない“自分の資産”になります。全部を一度に、ではなく、まずは1つ、育てる接点を決めるのが現実的です。
まとめ:今月やる、3つのこと
最後に、読んだその日から動き出せるアクションを3つにしぼりました。
- 直近6か月の「検索からのアクセス」を確認するGoogleアナリティクスやサーチコンソールで、検索経由(オーガニック)の流入の推移を見ます。減っていれば、早めの立て直しのサインです。
- 育てる“自前のチャネル”を1つ選ぶメール/紹介/リピートのうち、自社に合うものを1つだけ。あれもこれもではなく、まず1本を太くします。
- ホームページを“関係を深める場所”としてとらえ直す「アクセスを集める入り口」から一歩進めて、来てくれた人との信頼を深める場所へ。読み物・事例・お客様の声などを充実させます。
検索の変化は、中小企業にとって不利なニュースに見えるかもしれません。けれど見方を変えれば、「価格や規模ではなく、専門性と信頼で選ばれる会社」ほど有利になる流れでもあります。“ここにしかない情報”と“直接つながる接点”は、小さな会社こそ積み上げやすい強みです。
「うちの場合、どこから手をつければ?」——迷ったら、現状のチェックから一緒に整理するのが近道です。Office Nでは、AI時代の集客・Web改善のご相談を無料で承っています。静岡県長泉町を拠点に、全国オンラインでも対応しています。
よくある質問(FAQ)
- データ出典:SISTRIX / Ahrefs / Pew Research Center による各調査(AIによる概要が検索クリック率に与える影響)。数値はいずれも各社公表の調査結果で、調査対象の言語・地域・期間により条件が異なります。SISTRIXはドイツ語圏、Pew Researchは米国のデータです。
- 参考記事:Forbes JAPAN「グーグル検索からの流入が激減。中小企業が今すぐ取るべき顧客獲得戦略」 https://forbesjapan.com/articles/detail/100332
- 2026年7月9日 閲覧。数値は今後の各社の再調査や検索仕様の変更で変わる場合があります。判断の際は最新の一次情報もあわせてご確認ください。
