この記事の要点(30秒でわかる)
  • Googleは、Search Console(サイトの検索状況を見る無料ツール)に「検索の生成 AI 設定」を用意し、2026年8月31日から世界中のすべてのサイトに提供しています。自社サイトを「AI による概要」や「AI モード」などに出すか、出さないかを選べる設定です。
  • 何もしなければ「含める」のまま。「除外」にすると、AIの答えの横に自社のリンクが出なくなり、そこからの流入もなくなります。一方でGoogleは、通常の検索順位には影響しない、AIの学習には影響しないと説明しています。
  • 見つけてもらうことが目的の中小企業サイトなら、基本は「含める」のままが無難(Office Nの見解)。この記事では、外す前に確かめる5つと、今の設定の確かめ方をまとめます。

Googleで調べものをすると、検索結果のいちばん上にAIがまとめた答え(AI による概要)が出ることが増えました。その答えの横には、根拠になったサイトへのリンクが並びます。

この「AIの答え」に自社サイトを使ってよいかどうかを、サイトの持ち主が自分で選べるようになりました。Search Console の「検索の生成 AI 設定」です。Googleのヘルプによると、2026年8月31日から世界中のすべてのサイトに提供されています。

「AIに勝手に使われたくない」と感じる社長さんもいれば、「外したら不利になるのでは」と心配な方もいるでしょう。この記事では、Googleのヘルプと公式文書を2026年9月29日に原文で確認し、中小企業が外すべきか、どう確かめるかを順番に整理します。

① 何が変わった? Search Console に「外す・含める」の設定ができた

Search Consoleに検索の生成AI設定が加わったことを示す図。2026年8月31日から世界中のすべてのサイトに提供。場所はSearch Consoleの設定の中の検索の生成AI、対象はAIによる概要、AIモード、Google Discoverの生成AI機能。選べるのは3つで、1 含める(すべてのプロパティの既定)は自社のリンクと内容がAI機能に表示される対象になり回答の根拠にも使われる、2 除外するはAI機能に表示されなくなり根拠にも使われず表示と流入がなくなる、3 親から継承するは上位のプロパティの設定に従う。何もしなければ既定の含めるのまま

設定の場所は、Search Console の[設定]>[検索の生成 AI]です。ヘルプによると、この設定で出し入れできるのは次の3つの機能です(Googleは、このリストは今後更新していく予定としています)。

  • AI による概要:検索結果の上にAIがまとめた答えが出るもの
  • AI モード:AIと会話するように調べられる検索の画面
  • Google Discover の生成 AI 機能:スマホのGoogleアプリなどに出るおすすめ記事の欄のAI機能

選べるのは「含める」「除外する」「親から継承する」の3つ。ヘルプは「含める」をすべてのプロパティのデフォルト設定としています。つまり、何もしていない会社は今も「含める」のままです(上位のプロパティがある場合は、既定で親の設定に従います)。

AI による概要の広がりでクリックがどう変わったかは、AI要約とクリック率の考察記事で詳しく扱っています。

② 「除外」を選ぶと、何が起きて、何が起きないか

除外するを選ぶと何が起きて何が起きないかを示す図。起きること:AIによる概要やAIモードなどに自社のリンクと内容が出なくなる、AIの回答や要約を作る材料として使われなくなる、AI機能からの表示回数と流入はゼロになる、反映は通常1〜2日でキャッシュ等でもっとかかる場合がある。起きないこと:通常の検索結果の順位や掲載には使われない(Googleの説明)、AIの学習はこの設定では止まらない、他社の似た内容はAI機能に引き続き出ることがある、Google検索全体の改良には引き続き使われることがある。Office Nの整理として、AIに使われなくなるのではなく、AIの答えの横に自社の名前とリンクが出なくなる設定だと書かれている

ヘルプの説明を、中小企業の目線で「起きること」「起きないこと」に分けると上の図のようになります。

起きることは、自社サイトのリンクと内容が AI による概要・AI モードなどに表示されなくなることです。AIの答えを作る材料(根拠)としても使われなくなり、AI機能からの表示回数や流入はなくなります。ヘルプによると、設定を変えると通常は数日以内、設定が有効になってから1〜2日以内に除外されますが、キャッシュなどの関係で時間がかかる内容もあるそうです。

一方、起きないことも大事です。ヘルプは、この設定はGoogle 検索の他の部分のランキングや掲載可否のシグナルとしては使われないと説明しています。つまり、外しても外さなくても、ふつうの検索結果の順位は変わらないというのがGoogleの説明です。

ただし、落とし穴もあります。ヘルプは、他のサイトのコンテンツは引き続きAI機能で使われるため、自社と似た内容が表示される場合があるとしています。自社を外しても、AIの答えそのものは消えません。答えの横に並ぶのが、自社ではなく同業他社になるだけかもしれない、ということです。

③ 似ている設定との違い——「AIの学習」はこのスイッチでは止まらない

似ている4つの設定の比較表。検索の生成AI設定はSearch Consoleで設定し、AIによる概要やAIモード等への掲載と回答の根拠利用を止める。Google-Extendedはrobots.txtで設定し、GeminiアプリなどのモデルのトレーニングとグラウンディングをGoogle検索に影響なく止める。nosnippetなどはページのタグで、ページから検索に出す抜粋をAI機能も含めてページ単位で制限する。noindexはページのタグで、Google検索への表示そのものを止め、通常の検索結果にも出なくなる。迷ったら、サイト全体でAI機能から外したいなら検索の生成AI設定、AIの学習に使わせたくないならGoogle-Extended

よく混同されるのが、「AIの答えに出るかどうか」と「AIの学習に使われるかどうか」です。ヘルプははっきり「この設定は AI のトレーニングには影響しません」と書いています。

  • 検索の生成 AI 設定(Search Console):AI による概要・AI モードなどへの掲載と、回答の根拠としての利用を、サイト(プロパティ)単位で止める。
  • Google-Extended(robots.txt):Gemini アプリなどの基になるモデルの学習や、Gemini アプリでのグラウンディング(回答の裏付けとして検索インデックスの内容を渡すこと)に自社サイトを使わせるかを決める。Googleは、Google 検索での掲載やランキングには影響しないとしています。
  • nosnippet など(ページのタグ):ページから検索に表示する情報(抜粋)を制限する。AI機能に出す内容をページ単位で絞りたいときの方法として、Googleの「AI 機能とウェブサイト」で案内されています。
  • noindex(ページのタグ):そのページをGoogle 検索にまったく表示しない。通常の検索結果からも消えるので、会社のホームページでは使いどころを選びます。

ちなみにGoogleは、「AI による概要や AI モードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」としています。AI検索向けの特別なファイルについては「llms.txtは不要」とGoogleが発表した件の解説もあわせてどうぞ。

④ うちは外すべき? 中小企業の判断の目安

Office Nの提案としての判断の目安の図。外さない方がいい会社(多くの中小企業):サイトの目的が見つけてもらう・問い合わせ・来店、会社名やサービスや地域や実績を知ってもらいたい、外してもAIの答えには他社の情報が使われるだけ。検討の余地がある会社:有料で売っている情報や会員向けの中身がそのまま読める、要約されるとサイトに来る理由がなくなる商売、まずはページ単位のnosnippet等やログインの内側へ移す手も。外す前に確かめる5つ:生成AIパフォーマンスレポートで今の表示回数を見る、通常の検索からの問い合わせがどのページ経由か見る、親子プロパティの継承で意図しない範囲が外れないか、いつ変えたかを記録する、制作会社に任せている場合は誰が設定できるか確認

ここからはOffice Nとしての見解です。Googleは「外すべき」「外すべきでない」とは言っていません。そのうえで、中小企業の多くには次のように考えるのが現実的だと考えています。

外さない方がいいのは、ホームページの目的が「見つけてもらう」ことにある会社です。地域の工務店、士業の事務所、店舗、BtoBの製造業などが当てはまります。こうした会社の情報は、AIの答えの中で会社名とリンクが出ること自体が宣伝になります。外しても答えは他社の情報で作られるだけなので、失うもののほうが大きくなりがちです。なお、Googleは「AI による概要が表示される検索結果ページからのクリックは、より質が高いことが確認されています」とも説明しています(Google自身の説明である点は割り引いて読んでください)。

検討の余地があるのは、情報そのものが商品の会社です。たとえば有料の調査データや講座の中身、会員向けのノウハウが誰でも読める形で公開されているなら、要約されることでサイトに来る理由が薄れるかもしれません。その場合も、サイト全体を外す前に、該当ページだけ抜粋を制限する(nosnippet など)、会員ページの内側に移すといった範囲の小さい方法から考えるのがおすすめです。

どちらの場合も、決める前に図の「外す前に確かめる5つ」を済ませてください。特に2つ目の「問い合わせがどのページ経由で来ているか」は、アクセス解析(GA4の基本はこちら)で確かめられます。

⑤ 決める前に「生成 AI パフォーマンス レポート」で今の姿を見る

生成AIパフォーマンスレポートの説明図。このレポートも2026年8月31日に世界中のすべてのサイトへ提供され、数えるのはインプレッション、つまりAI機能で自社へのリンクが表示された回数。分かること:推移はAI機能からの表示回数を日・週・月ごとに、ページはどのページがAI機能に多く(少なく)出たか、国・デバイスはどこからパソコンかスマホかどちらで見られたか。レポートが出ない時の理由(Googleの説明):段階的に提供しているためまだ使えないプロパティがある、AI機能での表示回数が十分でない、自社サイトをAI機能から除外している

「外すかどうか」を感覚で決めないために、Search Console には「生成 AI パフォーマンス レポート」が用意されています。ヘルプによると、こちらも2026年8月31日に世界中のすべてのサイトへ提供されました。

このレポートで分かるのは、AI による概要・AI モードで自社へのリンクが表示された回数(インプレッション)の推移と、どのページが多く出ているか、国やデバイス(パソコン・タブレット・スマホ)の内訳です。ヘルプは、設定を変えた場合にサイトへのトラフィックにどんな影響が出るかを把握するためにこのレポートを使うよう案内しています。

レポートが表示されない場合、ヘルプは段階的な提供のためまだ使えない、AI機能での表示回数が十分でない、の2つを理由に挙げ、後者は自社サイトを AI 機能から除外したことが原因の可能性があると注記しています。見方の詳細は、7月に書いた生成AIパフォーマンスレポートの見方の記事で解説しています。

⑥ 今の設定を確かめる手順と、任せきりにしない注意点

今の設定を確かめる手順の図。1 Search Consoleにログイン:会社のサイトを登録したGoogleアカウントで入る。2 設定の中の検索の生成AIを開く。3 今の選択を確認する:含めるが既定で、心当たりなく除外なら要確認。4 親子プロパティの継承を確認:ドメイン全体と個別のURLで設定が違わないか。5 変えるなら日付を記録する:反映は通常1〜2日で、その後レポートで変化を見る。画面の名前は2026年9月29日時点のヘルプの表記で、手順の分け方はOffice Nの整理

設定は変えなくても、「今どうなっているか」を一度見ておくことをおすすめします。手順は上の図の5つです。

見落としやすいのが4つ目の「親子プロパティ」です。Search Console では、ドメイン全体(例: example.com)と、その下の個別のURL(例: https://example.com/blog/)を別々のプロパティとして登録できます。ヘルプによると、下の階層のプロパティは既定で上の階層の設定を引き継ぎ、個別に上書きもできます。ドメイン全体で「除外」を選ぶと、ブログやお知らせの部分までまとめて外れることになるので注意してください。

もう1つ、ホームページを制作会社に任せている会社は、Search Console に誰が登録されていて、誰がこの設定を変えられるのかを確認しておきましょう。知らないうちに設定が変わっていた、という事態を防げます。アカウントの権限の見直しは管理者権限の棚卸しガイドが参考になります。

まとめ:スイッチは「知っておく」、使うのは「測ってから」

オフィスの机でノートパソコンを横に置き、ペンでノートに書き込む黒いシャツの男性の写真(イメージ)
今日やること3つ
  • Search Console の[設定]>[検索の生成 AI]を開き、今の選択を確かめる
  • 生成 AI パフォーマンス レポートで、自社がAIの答えに何回出ているかを見る
  • 外すかどうかは、問い合わせの入口を確かめてから。変えたら日付を記録する

AI検索から外せるスイッチは、サイトの持ち主が選べるという意味で大きな一歩です。ただ、見つけてもらうためのホームページにとっては、AIの答えの横に名前が出ることも入口の1つです。まずは今の設定と数字を確かめ、必要なら範囲の小さい方法から検討してください。

※本記事は、Google Search Console ヘルプ「検索の生成 AI 設定」「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」、Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」「Google の一般的なクローラ」、同ブログ(2026年6月3日)を、2026年9月29日に原文で確認して整理したものです。「外さない方がいい会社/検討の余地がある会社」の目安、「外す前に確かめる5つ」、手順の分け方、図中の「つまり」の説明はOffice Nの整理・見解です。画面の名前や提供範囲は変わることがあるため、実際の操作の前に最新のヘルプをご確認ください。まとめの写真はイメージです。

出典(すべて2026年9月29日に確認)

よくある質問

Search Consoleの「検索の生成 AI 設定」とは何ですか?
自社サイトを、Google検索の「AI による概要」「AI モード」「Google Discover の生成 AI 機能」に表示させるかどうかを選べる設定です。Search Console の[設定]>[検索の生成 AI]にあり、Googleのヘルプによると2026年8月31日から世界中のすべてのサイトに提供されています。既定は「含める」です。
AI検索から除外すると、通常の検索順位は下がりますか?
Googleのヘルプは、この設定はGoogle検索の他の部分のランキングや掲載可否のシグナルとしては使われないと説明しています。ただし、AI による概要やAI モードからの表示や流入はなくなります。
除外すれば、自社サイトはAIの学習に使われなくなりますか?
いいえ。ヘルプは、この設定はAIのトレーニングには影響しないとしています。Geminiアプリなどのモデルの学習に使わせたくない場合は、robots.txtでGoogle-Extendedを指定する方法が案内されています。
中小企業は除外したほうがいいですか?
Googleは推奨を示していません。Office Nとしては、見つけてもらう・問い合わせを得ることが目的のサイトなら、基本は「含める」のままが無難だと考えています。外す場合も、生成 AI パフォーマンス レポートで現状を確かめ、ページ単位の方法も含めて範囲を検討してから決めることをおすすめします。
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